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適性検査分析

川口市立高等学校
附属中学校

適性検査分析

適性検査Ⅰ

例年通り大問4題の構成でした。問題量が多いため、50分で解き切る訓練が必要です。

大問 1⃣は小説文の読解問題です。過去3年間の傾向通り、登場人物の心の葛藤を描いた作品を読み、その様子を正確にとらえる力を問う問題が中心です。四字熟語など、知識を問う問題も含まれます。正解不正解が分かれたのは問3、問5のような心情変化に関する問題でしょう。期待→落胆→怒りのような感情の変化のきっかけを正確に捉え、条件に合わせて分析・記述する力が求められます。



大問 2⃣は論説文の読解問題です。例年通り小問5問でしたが、本年大きな変化があったのが問2です。小問の中で、同じ筆者が書いたもう一つの文章が登場し、2つの文章を行き来しながら解く問題が組み込まれました。「文章横断型問題」と呼ばれるスタイルですが、本校の出題としては初めてです。どの問題も、瞬発的に文脈を捉える力よりも、段落ごとに内容を一つひとつおさえながら読み進める読解力と記述力が求められます。正確に文章をとらえ、記述し、添削を受ける、という学習を日常から積み重ねましょう。

大問 3⃣は、荒川などの河川と洪水対策などを題材とした資料読解問題です。「放水路」「調節池」「避難経路」などに関する図や資料を読み取り、正確に分析する問題です。それぞれの資料から様々な設備の仕組みや設置目的を理解していけば解くことができるため、比較的得点しやすかったといえます。また問4のように、地理の知識があれば、より解きやすくなる問題もありました。

大問 4⃣は紙幣・硬貨の流通から始まり、キャッシュレス経済の未来について考える資料読解問題でした。一部歴史の知識を問う問題も含まれますが、こちらも資料を正確に読み取り分析する問題が中心です。その場での判断力が重要であるとともに、普段からこういった社会テーマに関心を持っておくことも大切です。

適性検査Ⅱ

大問 1⃣は水の密度に関する問題でした。例年小問が4、5問であったのに対して今年は6問ありました。いずれの問題も、問われている内容を正確に把握し、会話文や資料から必要な情報を読み取って考える問題でした。問1~4までは差がつかず、小問5・6がいかに得点できたかが合否を分けたと考えられます。

大問 2⃣は例年通り小問6問でした。手を動かして正しい組み合わせを見つける問題が4問と過半数を占めており、そこに速さや比の問題が 1問ずつでした。問1・3・5は得点したい問題でしたが、小問2・4・6は条件がたくさんあり答えを出すのに時間のかかる問題でした。検査当日は前から解くのではなく、取捨選択をしながらより多くの問題を解けたかが合否のカギを握る大問で判断力も大いに必要でした。

大問 3⃣は分割数やヤング図形を題材にした整数に関する問題でした。小問が5問で例年と比べてボリュームがかなり多く、大問 2⃣と同様に取捨選択が求められました。問1・2・3(1)は確実に得点したい問題です。題材になじみがなくとも、会話文中で示されている例を理解しながら読み、書かれている考え方をもとに解くことが重要です。

適性検査Ⅲ

大問 1⃣は気圧とヘモグロビンに関する問題でした。小問は6問と例年7問だったのに対して少なく、会話文に書いてあることを正しく読み取れれば答えられる問題で、得点しやすい問題でした。その中でも問6がやや難度が高かったので、問6が正解できたかが明暗を分けたと思われます。

大問 2⃣はサイコロとすごろくの問題でした。小問は5問と例年6・7問に対して少なく、理解しやすい題材でした。問3は一見すると難しいですが、書き出して調べる問題で、適性検査では頻出の考え方です。

大問 3⃣は図形の折り返しの問題でした。小問は7問と例年に比べると多く、問題の取捨選択が必要でした。問1~3と4の○えと○おまでは得点したい問題です。問4の○かと小問5の(1)(2)は難度が高く、得点できた受験者は少ないと考えられます。

大問 1⃣~3⃣すべてで例年よりも難度は低く、高得点勝負となったと考えられるので解ける問題を確実に正解することが求められます。日頃から計算ミスや読み間違えなどをしないように心がけるのが大切です。